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歴舟川坂下~(2017/09/17)

ゴリゴリじゃなくてズリズリ

カヌークラブ例会2日目は歴舟川本流の坂下から下流を下る。
昨日のヌビナイ川は水不足で修行のような川下りとなったのに、今日の尾田観測所の水位は前日より更に6センチ下がっていた。
それでも、お盆にここを下った時と同じ水量なのが救いである。

ただ、その水位の減少に追い打ちをかけるように、スタート地点にやって来たタイミングでポツポツと雨が降り始め、集まったメンバーのテンションはだだ下がりだった。


テンションが下がったまま川下りが始まった



雨が強まり風景が霞む

総勢28名で暗い空の下、雨に打たれながら下り始める。
雨脚は更に強まり、渓谷の風景も霞むほどだ。

幸い、その雨も直ぐに止んでくれた。
今日の天気予報は曇り。
お盆に下った時も曇り空の下のダウンリバーで、なかなか天気に恵まれない。
それでも、雨が上がったので、こんな曇り空でも気分は少しだけ晴れてきた。

両岸に岩壁がそそり立つゴルジュ地形の中へと入っていく。
渓谷の木々は、夏の濃い緑色が抜け落ち、所々に赤く色付き始めているものも見られる。
そんな風景を思い思いに眺めながら、ゆったりと下っていく。


美しい渓谷の中を下っていく



ここの瀬が一番楽しく下れた

途中の瀬で皆の写真を撮る。
ヌビナイ川の瀬のような激しさはなく、皆余裕で下っていく。

唯一のサーフィンポイントなので、瀬を下り終えた後、細い流れの中に順番待ちの列ができる。
私はその列には加わらずに、次のゴルジュ出口の瀬へと向かった。

そして一番最初に瀬を下って、左岸側に上陸する。
その位置からゴルジュ出口の瀬を眺めるのは初めてだったので、なかなか新鮮だった。

岩の間をS字を描くように水が流れている。
水量が増えると、岩をオーバーフローして流れるようになるので、かなり激しい瀬となるが、今日の水量ならば舟のコントロールさえできれば問題はない。


岩に乗り上げそのまま沈

それでもカーブを曲がりきれずに岩に乗り上げるメンバーもいる。
たとえ乗り上げても、慌てさえしなければ大丈夫なのだが、Y川ご夫婦は少し慌ててしまってバランスを崩し沈。

昨日のヌビナイ川でも何度か同じ様な形で沈をしていた。
瀬は上手く下れているので、落ち着いてバランスさえ保っていれば良いだけなのだが、経験が少ないとやっぱり慌ててしまうのだろう。
でも、沈した方が経験値は高まるし、一緒に下っているメンバーも喜んでくれるので、Y川ご夫婦にとっては有意義な例会初参加となっているようだ。

少し高い場所まで登ってみると、澄んだ水を通して川底の石まではっきりと見え、なかなか良い眺めだった。
そこで全員が下り終えるのを見届ける。


ゴルジュ出口の瀬はとても美しい


ゴルジュを抜けたところの川原で休憩するのが何時ものパターンだけれど、今日は下るペースが速くまだ午前11時前だったので、そのまま下り続ける。
しかし、あまりにもペースが速すぎるので、次の川原に上陸して一休みすることにした。
気心の知れた仲間と馬鹿話に花を咲かせる、楽しい一時である。


お昼の休憩の楽しい一時



思いがけず美味しいシーンを見られた

休憩を終えて再び下り始める。
小さな落ち込みがあったので、そこで写真を撮ることにした。
ここでは迫力のある写真は無理かなと思っていたら、T山さんが思わぬ沈脱を披露してくれてラッキーだった。

そこから先、川幅が広がり浅瀬との格闘が始まる。
お盆に下った時のイメージを思い浮かべて、座礁しないルートを下ろうとするが、何故かその時よりも座礁することが多い気がする。

それでもI山さんよりはマシだった。
前回は大きな分流で、外れの分流に皆を導いてしまったばかりなのに、今回もまた外れの分流を下って一苦労していた。
他のメンバーは学習している人が多く、I山さんの後には誰も付いていかずに正解の分流の方を下ったのである。

その先に新しく出現した最後に大きな落ち込みのある瀬。
その瀬の手前が浅くなっているので、皆座礁して苦労していた。


カナディアンが座礁して後続の進路を塞いだ

私達は前回ここをポーテージしたけれど、今回はチャレンジするつもりでいた。
ところが、かみさんは「何言ってるの!絶対無理!」と、全く下る気が無さそうだ。

かみさんの場合、瀬の様子を見ようともせずに自分の印象だけで下るのを拒否することが時々ある。
説得するのも疲れるだけなので、渋々とポーテージすることにした。

何も知らないY川さんご夫婦が、間違えて瀬の方に向かっていってしまった。
そして途中で引っ掛かって横向きになり、川を完全に塞いでしまう。
そこにウッチーさんとE田さんのカヤックが突っ込んでいく。
E田さんは僅かな間隙を縫って通り抜けたが、ウッチーさんはそこで沈脱。
下で見守っていた皆の喚声を浴びながら、身体一つで最後の落ち込みを流れていったのである。


ウッチーさんが沈脱!


他のカナディアンはポーテージするのかと思ったら、皆そのまま瀬を下っていき、最後の落ち込みも格好良くクリアしていた。
結局、苦労してポーテージしたのは私達だけ。
何とも情けない気分だった。


川原で咲くムシトリナデシコ

その先の川原で再び休憩。
昨日ほどではないけれど、今日もここまでで疲労困憊である。
ようやく雲の切れ間から日が射してきた。
太陽の光を浴びて少しだけ体力を回復し、再び下り始める

相川橋下流の瀬は気持ち良く下れそうに見えるけれど、ゴツゴツとカヌーの底を擦ってしまう。

そして合流部手前の長く続く瀬を下って歴舟中の川、ヌビナイ川と合流する。
中の川の水量の方がヌビナイ川よりも多い気がした。
これならば、中の川を下る選択肢もあったかもしれない。

最後に尾田橋下の瀬を下る頃には、上空に青空も広がってきていた。
2日間川を下って、晴れたのはこの日の最後だけというのが何とも悔しい。


川下りが終わる頃になってようやく青空が広がってきた


例会は明日も予定されていたが、台風が北海道を直撃する予報なので、9月例会はこの日で終了。
台風がもう少し早めに北海道に来てくれたら、川の水ももっと増えていたのにと、不謹慎な事を考えながら札幌への帰途についた。

この翌日、台風による大雨のため、歴舟川の水は一気に3m近くも増えていたのである。


(当日12:00歴舟川水位 尾田観測所 101.85m)



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