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ヌビナイ川(2022/09/18)

最低レベルの渇水

9月例回二日目はヌビナイ川。
こちらも水が少ないということで、途中のヌビナイ橋をゴールとすることになった。
林道からスタート地点へ入る場所が工事で通行止めになっていたけれど、前々日に下見をしてくれた人が工事関係者の了解をもらっていたので、通行止めの柵を除けて中に入る。
当日になって通行止めに気がついたら、ちょっとした騒ぎになるところだった。

ヌビナイ川のダウンリバー
昨日よりもかなり人数が減ってしまった


今日の参加者は26名。
あまりの渇水に恐れをなして、川下りを止めた人も多かったようだ。

ヌビナイ川のダウンリバー
出艇準備


スタート地点から見える砂防ダムからは、何時もと変わりなくカーテンのように水が流れ落ちていて、そんな酷い渇水のようなイメージはない。
しかし、下り始めてすぐに、何時もよりはかなり水が少ないことをヒシヒシと感じてくる。

ヌビナイ川のダウンリバー
砂防ダムを落ちる水は何時もと同じように見えるけれど


以前に私がアリー潰しの落ち込みと名付けていた場所は、ここ数年、左岸側に新たな流れができて、以前よりはかなり下りやすくなっていた。
下りやすいとは言っても、かなり傾斜が急で、岩も多くて、安心しては下れない。
ここにあまり慣れていないH川さんが、横向きのまま岩に張り付いて難儀していた。

ヌビナイ川のダウンリバー
カヌーを横に向けるとここは下れない


全然身動きがとれないようなので、私が陸からサポートしてカヤックを岩から剥がして、前に向けてあげる。
するとH川さんのカヤックは、笹舟のように瀬を流れていった。

ヌビナイ川のダウンリバー
ここは何とか下れた



次の大きな玉石が積み重なった流れは、とても下れるような状態ではなく、さっさとポーテージを決め込む。
カナディアンやサップ、パックラフトは、直ぐに舟から降りてポーテージできるけれど、カヤックの人達はスプレースカートの付け外しが面倒なのか、意地になってカヤックに乗ったまま玉石を乗り越えて下っていた。

ヌビナイ川のダウンリバー
こんな流れでもカヤックの人達は強引に下っていた


同じポーテージでも、大きなカナディアンの私はなかなか大変である。
今回は4回のポーテージを強いられたけれど、それだけで体力をかなり消耗した気がする。

きらer岩の前の大きなプールは、玉石で完全に埋め尽くされ、きらer岩の上にも大きな流木が新たに積み上がっていた。
それだけの変化を作り出す増水時のヌビナイ川の様子を想像するとゾッとしてしまう。

ヌビナイ川のダウンリバー
私が名付けたきらer岩、その前には大きなプールが広がっていたのだが


その先にも傾斜の急な瀬がある。
他のメンバーは下見もしないで下っていくけれど、私はちょっと不安があるので瀬の様子を見に行く。
前回は上手く下れていたけれど、今日は岩の間を漕ぎ抜けられるルートがなかなか見えてこない。
おまけにOC-1のN島さんが岩に乗り上げていたものだから、私はポーテージすることに決めた。

ヌビナイ川のダウンリバー
座礁している舟を見ると下る気が失せてしまう


しかし、ここでのポーテージはなかなか大変で、瀬の途中から強引に下ることにする。
結局は岩に引っかかり、後ろ向きになって下ることになってしまった。

その次は倒木が完全に川を塞いでいて、3回目のポーテージとなる。
何だか、川を下っている時間よりもポーテージの時間の方が長い気がする。

ヌビナイ川のダウンリバー
ここはポーテージするしか無かった


まともに下れる瀬もあるけれど、そんな瀬では波を超える楽しみよりも、岩を上手くかわしながら下れたことの満足感が楽しみとなる。

ヌビナイ川のダウンリバー
これくらいの瀬なら岩避けを楽しく思える



気が付くと渓石橋が見えてきていた。
そこで上陸して一休みする。

ヌビナイ川のダウンリバー
渓石橋


ここで休憩するのは初めてかもしれない。
眺めも良くて、なかなか良い休憩場所である。

ヌビナイ川のダウンリバー
景色を眺めながら一休み


周りではダイモンジソウが群落を作って花を咲かせていた。
その名の通り「大」の字の形をした可愛らしい花である。

ヌビナイ川のダウンリバー
可愛らしい花のダイモンジソウ


渓石橋から少し下ったところに、ここ数年で落差のある落ち込みが新たにできていた。
今回は水量が減った分、落差も大きくなっていて、ヒヤッとさせられる。

ヌビナイ川のダウンリバー
新たに出現した落ち込み


そこから先は、私が昔にヌビナイ川の川地図を作った時から、川の様子もガラリと変わってしまっている。
新しい地図を作っても良いけれど、それが完成する頃には流れもまた変化して、全然役に立たない地図になってしまいそうだ。

ヌビナイ川のダウンリバー
狭い川がカヌーで埋め尽くされる


最近の一番の核心部となっている場所が近づいてくる。
もう少し先だったかな~と思いながら下っていると、突然激しい瀬が有ったりして驚かされる。

そうしてやってきた核心部の瀬は、少し様子も変わって、以前のように沈脱祭りとなるような流れではなくなっていた。
このあたりの川の様子は本当にコロコロと変わるので、以前の記憶などほとんどあてにならない。

ヌビナイ川のダウンリバー
核心部は大人しい流れに変わってしまった


その後も苦難の川下りが続き、ゴール地点のヌビナイ橋が見えた時は本当に嬉しかった。
ここまでかかった時間は3時間20分。
キャンプ場をゴールにしなかったのは大正解だったのである。

ヌビナイ川のダウンリバー
ヌビナイ橋がゴールで良かった
 

(当日12:00例舟川水位 尾田観測所:102.51m)

渇水の川下りの様子(動画) 



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