北海道キャンプ場見聞録
シーソラプチ川(2025/10/13)
シーズン最初で最後の川下り
今シーズンは一度もカヌークラブの例会に参加していないだけではなく、個人的にも一度もカヌーに乗っていない。
このままでは一度もカヌーに乗らないままで今年が終わってしまう。
それだけは避けたかったので、10月例会最終日のシーソラプチ川に参加することにした。
集合場所に一番乗り。
渡月橋の上から眺める国体コースの水量は、多過ぎず少な過ぎずといったところ。
これならば、丸一年のブランクがあっても何とか下れそうだ。

国体コースの様子
皆が揃ったところでスタート地点へ移動。
参加者は11名と、過去の例会と比べるとちょっと少なめだ。
気温は10度くらい。
日差しもなく、こんなコンディションでは絶対に泳ぎたくない。

ちょっと寂しい集合写真
今日は後ろの方からゆっくりと下るつもりでいたけれど、少しでも早く川に慣れたかったので三番目に漕ぎ出す。
一年振りのカヌーとは言いながら、全く初心者に戻ったわけではないので、それなりに漕ぐことはできる。
でも、元々がパドリングが上手な訳ではないので、毎度練習しながら下る感じである。

一年ぶりにカヌーに乗った
エディで休んでいると、他のメンバーが下ってきたので、その様子を撮影。
以前はこうして皆が下っている写真を撮るのも楽しみの一つだったけれど、最近はそんな余裕も無くなっていた。

皆が下ってくるのを待つ
最初の難関である五流の瀬が迫ってきた。
その手前でカヌーが横を向いてしまい焦ったけれど、何とか何時もと同じポイントから落ち込みへと入ることができて一安心。
カヌーが傾くこともなく無事に下ることができた。
そこから漕ぎ上がって、後続メンバーの写真を撮ろうとしたけれど、流れの中を漕ぎ上がる力がない。
遠くから瀬の写真を撮るだけで精一杯だった。

五流の瀬

紅葉の川下り
その後は特別な難所もないので、少しは安心して下っていける。
私が住んでいる清水町よりも、この付近の方が紅葉が進んでいるようだ。
そんな風景を楽しみながら下っていく。

紅葉の風景を眺めながら下っていく
相変わらず空は雲に覆われたままだけれど、日差しが無い方が紅葉風景がしっとりと濡れているようで美しく見える気がする。
こんな風景を川の上から眺められるのだから、川下りを止めることができないのだ。

美しい風景だ
一年振りの川下りなので、今回は2回は沈するだろうと覚悟を決めていた。
その最初の沈ポイント、トラウマの瀬が近づいてくる。
何時もの例会ならば事前に下見する人もいるのだけれど、今年この川を例会で下るのは2回目。
誰も躊躇することなく次々と瀬に入ってく。

もうすぐトラウマの瀬
私も何度も下っている場所なので、下見をしなくてもどこから落ち込みに入れば良いのかは分かっているつもりだ。
それでも落ち込み寸前までその先の様子が見えないので、毎度のことながらドキドキさせられる。
落ち込みは上手くクリアできたけれど、カヌーが回されて後ろ向きになってしまう。
何度か同じことを経験していたので、慌てることなく後ろ向きのまま下っていった。
格好悪いけれど、ここは沈しなかっただけで十分である。

トラウマの瀬をクリアしてホッと一息

トラウマの瀬を過ぎたところの淵も美しい
トラウマの瀬を過ぎれば、次の沈ポイントである渡月橋の落ち込みまでは心配な場所もなく、安心して下っていける。
トラウマの瀬の前後がシーソラプチ川の中でも一番美しい区間だと思う。
瀬の手前までは緊張のためその風景を楽しむ余裕もないが、瀬をクリアしてようやくその風景を楽しめるようになる。
もっとも、瀬で沈した場合は、傷心のためにそんな風景を見ても慰めにもならないのだ。

淵から出たところの渓相も美しい
いつもの場所で昼の休憩となる。
私は先月で70歳になったばかり。
さすがに70ともなると、体力の衰えを感じずにはいられない。
しかし、私よりも4つも年上のN先輩が瀬で遊んでいる姿に、そんな衰えは全く感じない。

いつもの場所で昼の休憩
そんなN先輩だけれど、「カヌーを止めた時のためにダンスを始める」などと仰っている。
ダンスならば生涯スポーツとなりそうだ。
私もカナディアンカヌーを一人で車に積めなくなった時が引退だと思っているので、その後はやっぱりランニングを生涯スポーツとすることになるのだろう。

この先から国体コースが始まる
そうして最後の空知川国体コースへ。
三段の瀬は問題なくクリア。

三段の瀬クリア
そうしてやってきた最後の難関渡月橋の落ち込み。
手前のパチンコ岩は左から回り込むつもりが、流れから抜け出すことができずにパチンコ岩へと真っしぐら。
何とか右側へ抜け出すことができて事なきを得る。

渡月橋の上から見た落ち込みの様子
最近は落ち込みを左岸側から入ることが多かったけれど、今回は流れに任せて右から侵入。
右岸側の方が落差が大きいけれど、バランスさえ崩さなければ何とかなる。
無事に沈しないで下れた瞬間は、心の中でガッツポーズをするくらいに嬉しかった。

右岸側の方が落差が大きい
一度も沈することなくシーソラプチ川を下り終え、最後の最後の難関である急階段も一人でカヌーを担いで登る事ができた。
これならまだまだ川下りを楽しむことができそうだと、少しだけ自信を取り戻せたシーズン最後の川下りだった。
(当日12:00空知川水位 幾寅観測所:353.62m)