トップページ > カヌー

 

安全な川下りのために


いきなりショッキングな写真ですいません。(^_^; カナディアンカヌー乗りにとっては一番見たくないシーンですね。
カナディアンの中に水が入ってしまうと、その水圧は相当なものです。カヌーが折れるくらいなら良いですが、くれぐれもそのカヌーと岩、あるいはカヌーと木の間に挟まれないようにしましょう。



川下りにリスクは付き物ですし、カヌーは自己責任を問われるスポーツです。
リスクは、それに対する準備をすることで、ある程度は避けることができるものです。
楽しく安全に川で遊ぶためにも、必要な装備は調えておきましょう。
 

沈シーン
 


沈
岩に填る
沈
岩に填る
沈
沈
沈
沈

安全に下るための装備

● ライフジャケット(PDF)
必須装備です。それも、ただ装備すれば良いだけではなく、自分の体重に会ったものが必要です。川で流された時には命を守ってくれる装備なので、専門店で店員さんのアドバイスを聞きながら購入することをお勧めします。

● ウェア
湖でカナディアンカヌーに乗るときは、沈することなど想定外でしょうが、川で乗るときには沈を前提に考えなければなりません。
真夏ならば、化繊のウェア+雨具で下ることもできますが(綿など吸湿性の素材はダメです)、これで下れる期間はごく僅かしかありません。
川によっては、真夏でも身を切るような冷たい水温のところもあります。そんなところで沈すると、低体温症で命に係わることさえあるので、ライフジャケットとともに大切な装備と言えます。
大きく、ウェットスーツとドライスーツに別れますが、北海道の川ではドライスーツの方が春から秋までの長期間対応できます。

● ヘルメット
私の入ってくるカヌークラブでは、どんな川であってもヘルメットは必須装備とされています。
カナディアンカヌーの場合は、カヤックのように沈して川底に頭をぶつけたりすることもあまりないので、それほど必要性は感じませんが、川岸から張り出した倒木に突っ込むことは日常茶飯事で、ヘルメットのおかげで怪我をせずに済んだことも何度もあります。
沈して流された後、ヘルメットを見たらその表面に大きな傷ができていたこともあり、安全に川下りを楽しむためには必要な装備と言えるでしょう。

● ペインターロープ(もやいロープ)
浅瀬でカヌーを引きずりながら歩いたり、カヌーが流されないように固定したり、レスキュー時に役に立つこともあり、カナディアンでの川下りの時には取り付けておいた方が良い装備です。
水に浮く素材でなければならず、5m程度のものをできればカヌーの前後に結び付けて起きます。

● レスキューロープ
グループで下る時は、各自一つは持っていたい装備です。
初心者のうちは自分がレスキューされる方なので、必要性は感じないでしょうし、単独で下る場合は助ける相手もいないので尚更必要ないと思うでしょうが、飾りとしてでも良いから、川を下るときには用意しておきましょう。
飾りとは言いつつも、投げる練習は必要です。思い通りの場所に投げるのは、意外と難しいものです。
それと、助ける方、助けられる方にも、それぞれ注意すべきポイントがあるので、経験者にお願いして講習を受けることをお勧めします。

● ベイラー(水汲み)
カヌーの中に入った水を汲み出す容器。取っ手付きのペットボトルを加工するなど、自作している人が多いです。
瀬の多い川を下る時は、カヌーの中にどんどん水が入ってくるので、ベイラーがあった方が便利です。
安全に下るための装備とまでは言えませんが、湖で沈したような時は、命を救ってくれるアイテムの一つになるかもしれません。
ひっくり返ったカヌーを元に戻して再乗艇に成功したとしても、水がたっぷりと入ってしまったカヌーは簡単には操作できません。そんな時にベイラーを持っていれば、中の水を汲み出して無事に岸までたどり着けるでしょう。

● フローテーションバック(浮力体)
自分の身を守るよりも、艇を守るために必要な装備です。
組み立て式カヌーのアリーで長い間、川を下っていたので、その必要性は痛感しています。
カナディアンカヌーが岩に張り付くと、上流からの水圧を受けて、大人一人の力では動かすことができなくなります。
沈してカヌーが流された場合、浮力体を入れてあれば岩に張り付いてしまう確立も減りますし、もしも張り付いてしまったとしても、受ける水圧をいくらかでも減らすことができます。
川の中でグンニャリと折れてしまった自分の艇を見ることを考えれば、少しお金を出してでも浮力体を入れておいた方が安心できます。
私の場合はバウとスターンにシーズンを通して入れたままで、川のレベルによってはセンターにも入れるようにしています。

 

カナディアンの沈

 
注意しなければならない川の中の障害物
堰堤 堰堤
川の中の障害物で一番怖いのが、この堰堤です。死亡事故が一番多いのも、ここだと思います。
間違っても、堰堤の前で沈してそのまま流されることのないようにしましょう。
流木ストレーナー 流木のストレーナー
流木が折り重なってできたストレーナー。
水はそのまま隙間を通り抜けるので、そこにカヌーが張り付くと、吸い込まれるようになって脱出できなくなります。
特に増水時は注意が必要です。
倒木 倒木
川の何処にでもある障害物。
私も何度も痛い目に遭っています。
沈するだけなら良いですが、カヌーと倒木の間に挟まったりすると重大な事故に繋がることもあります。
テトラ テトラ
人工物の代表がテトラです。
流れの真ん中で待ち構えていたり、川岸でストレーナーを作っていたりと、本当に嫌らしい奴です。
アンダーカットの岩 アンダーカットの岩
普通の岩ならば水の流れは跳ね返されますが、これがアンダーカットになっていると、水流は岩の下に潜り込むようになります。
沈したまま、そんな岩へと流されていくのだけは御免こうむりたいです。
油断して美々川で・・・ 油断
川を下っていると何が起きるか分かりません。
唯一難易度を1としている美々川でさえ沈する人がいるのですから。(^_^;
どんな時でも油断は禁物です。

カヤックの沈


まあ、色々と危ないこともありますが、それ以上に楽しいことの方が多いのが川下りです。
最初のうちは、ベテランの方のサポートを受けながら下るのも良いですね。
私の所属している北海道ウィルダネスカヌークラブでも会員を募集しているので、興味のある方はお気軽にご連絡下さい。
 
戻る