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瀬戸内の旅(飯野山・高屋神社・父母ヶ浜)

荘内半島オートキャンプ場浦島(4月4日~5日)

朝を迎え、今回の旅で初めてテントが結露でびしょ濡れになっていた。
自然に乾くのを待っていると出発が遅くなるので、こんな時は結露を雑巾で拭き取らなければならない。
朝日も手伝ってくれて、何とか乾いた状態でテントを撤収。

讃岐五色台オートキャンプ場
最後にグランドシートも乾かす


今日の旅のオプションは香川県の丸亀市と坂出市にまたがる飯野山(讃岐富士)登山である。
午前8時20分にキャンプ場を出発。

五色台を下る途中、第81番札所白峯寺入り口の美しい桜に目を奪われ、そこで写真タイム。
お遍路結願2日前、五色台に登ってきて白峯寺、根香寺に参拝し高松市街へと降りていったのは、もうはるか遠い昔のように感じる。

白峯寺の桜
白峯寺の桜


そうして午前9時半、今日の目的地である飯野山(讃岐富士)の飯野登山口に到着して登山開始。
お遍路で讃岐平野を歩きながら、この見事な円錐形の讃岐富士がとても気になっていた。
それで今回の旅で登ってみることにしたのだ。

飯野登山口
飯野登山口


登山口の看板をじーっと見ていると、私達が初めてこの山に登ることが直ぐに分かったのだろう。
下山してきたおじさんが、親切に色々と説明してくれた。

登山道は山腹をぐるりと回り込むように山頂まで続いている。
所々に展望の開けるポイントが有って、その度に見える方向が変わるので、風景もガラリと変わる。

飯野山
所々にこんな展望所が


登山道の所々に猫への餌やり禁止の看板が立てられていた。
確かに時々猫の姿を見かけたけれど、ここでは嫌われ者になっているのだろうか。

飯野山
昨日五色台から眺めていた瀬戸大橋も見えた


どの猫も人懐こくて、向こうから人に近づいてくる。
餌をねだってくるような感じだ。
野良なのか飼い猫なのかは分からないが、そんなに嫌わなくても良いような気もする。

飯野山
猫も一緒に山登り


ゆっくりと登って45分で山頂到着。
山頂には小さな社や石碑、石仏などがあって、いかにも里山の山頂らしい様子だ。
標高422mの山頂標識は、それらの陰にひっそりと立っていた。

飯野山
他とは違う山頂の風景


展望は全く無いけれど、ちょっと下がったところに展望台が作られていた。
途中に何箇所かあった展望地と同じで、1方向の展望しかない。

飯野山
山頂にも猫はいる



一休みしてから下山開始。
NHKのブラタモリで、この辺りではサヌカイト(ひじょうに緻密な安山岩)が取れることを放送していたのを思い出し、登山道脇のそれらしい石を拾ってお互いにぶつけてみた。
するとカンカンと良い音響く。
これはサヌカイトに間違いなさそうだと思って、手頃な大きさのサヌカイトを拾い集めてお土産にする。

飯野山
サヌカイトのお土産


午前11時10分、車まで降りてきた。
そのまま直ぐに予定していた昼食の店に向かう。

入ったのは「純手打ちうどんよしや」
これまで入った店は全てセルフサービスのうどん店。
ここは駐車場も広く、ようやく普通のうどん店に入れると喜んでいたら、ここもやっぱりセルフサービスの店。
店内は狭く、おまけに自動販売機で食券を買わなければならない。

純手打ちうどんよしや
香川で食べる最後の讃岐うどん


自販機の操作でアタフタしながら、今回も苦労しながらうどんにありついた。
食べログ点数3.78と今までに入った讃岐うどんの店の中では一番高い点数だったけれど、今ひとつピンとこない。
どこの店も美味しいので、その差が良く分からないのだ。

近くにかみさんの好きな産直ショップが近くにあるのを見つけて寄り道する。
そこの駐車場からは、先程登ったばかりの飯野山の端正な姿を眺めることができた。

讃岐富士
讃岐富士の名前が良く似合う飯野山だ


次に向かうのは、天空の鳥居がインスタ映えすると最近注目を集めている観音寺市の高屋神社。
標高404mの稲積山の頂上にある高屋神社本宮までは車で登ることもできるが、道幅も狭くかなり大変そうなので、私たちは山の麓にある下宮に車を停めて、そこから徒歩で登ることにした。

下宮から続く参道は桜並木が美しく、大音量で音楽をかけながら花見をしているグループもいた。
私達も花見気分で桜の花を眺めながら歩いていく。

高屋神社
高屋神社本宮を目指して登り始める


しかし、その桜並木が途切れるところから道が一気に急になってくる。
途中までは舗装されていたけれど、舗装が途切れるとつづら折れの完全な山道となる。

午前中の飯野山はゆっくりペースで登っていたけれど、急坂を目の前にしてかみさんのスイッチが入ってしまったようだ。
ぐんぐんと登っていくかみさんに遅れないよう、私も同じペースで必死に登っていく。

高屋神社
必死にかみさんに付いていく


やっと鳥居が見えてきたと思ったら、その前には270段の階段が待ち構えていた。
口から心臓が飛び出しそうになるくらいに息を切らして、その階段を駆け上がる。

下宮からの標高差は330m程度を30分ほどで登りきった。
飯野山では同じ標高差を45分で登っていたが、この15分の差は体力的には倍以上の差があるような気分だった。

高屋神社
最後に階段が待ち構えている


こんなに苦労して登ってくる神社なので人も少ないだろうと思っていたが、そこには沢山の人達がいてびっくりした。
しかも、疲れた顔をしているのは私達くらいである。
殆どの人は車で登ってきているようだ。

まずは本宮に参拝する。
ちなみにこの神社の御朱印は自販機で売られている。
そんな御朱印に有り難みは全く感じないけれど、せっかくの記念なので購入しておく。

高屋神社
自販機で売られている御朱印を始めて見た


階段を登りきった場所にある天空の鳥居は人気の撮影スポットだけあって、撮影の順番待ちで並んでいる人がいる。
そんなところに並んでまで写真を撮る気にはならなくて、かみさんが通り過ぎる瞬間だけをカメラに収めておいた。

高屋神社
これが天空の鳥居、他に人が居なければ面白い写真を撮れそうだ


眼下には観音寺市の街並みが広がっているけれど、それほど印象的な風景でもない。
下りは膝に負担がかかるので登りと同じ時間をかけて下宮まで降りてきた。


高屋神社
高屋神社下宮周辺の桜並木が良く見える


 


今日のキャンプ場は香川県三豊市の荘内半島オートキャンプ場浦島。
午後3時過ぎにキャンプ場に到着。
平日料金で海側オートサイトが1区画2500円に施設利用料が1人500円。
ここまで、海に面しているのに海が見えないキャンプ場が多かったけれど、ここは正真正銘の海に面したキャンプ場だった。

荘内半島オートキャンプ場浦島
正真正銘のオーシャンビューのキャンプ場だ


東側を向いているので夕日は楽しめないけれど、明日の朝は天気が良ければ海から昇る朝日を見られそうだ。
受付のお姉さんが「本物の札幌ナンバーですか!」とやたらに喜んでくれた。
北海道から来ていると、それだけで話が弾むのが楽しい。

荘内半島オートキャンプ場浦島
サイトが広いので隣のテントとの間隔も十分


ここまで来る途中に良い温泉がなかったので、高屋神社でかいた汗はキャンプ場のシャワーで洗い流すことにした。
飯野山から高屋神社に行く途中には温泉が沢山あったけれど、高屋神社で汗をかきそうだったので控えておいて大正解だった。

100円玉を沢山用意してシャワーを浴びにいったら、なんと無料。
時間を気にしないで汗を流すことができた。
かみさんが利用した女性用シャワー室には、浴槽まで付いていて、かみさんはそこにお湯を張ってまったりできたようだ。

荘内半島オートキャンプ場浦島
無料で利用できる浴槽付きシャワールーム


今日は夕食前にもう一箇所観光するところが残っていた。
ここへ来る途中にも横を通り過ぎていた父母ヶ浜がそれである。
干潮時にはウユニ塩湖と同じ様な写真を撮れると、ここもインスタ映えスポットとして人気急上昇の観光地である。
潮が最も引く時間が夕方だったので、その時間に合わせて行くことにしていたのだ。

午後5時前に父母ヶ浜まで戻ってきた。
最初に通り過ぎた時にも潮の引いた砂浜に沢山の人がいたけれど、更にその数が増えていた。

広い砂浜の所々に海面が残っている。
どの辺りでウユニ塩湖のような写真が撮れるのか分からないので、とりあえず海の一番近くまで行ってみる。
駐車場近くで写真を撮っている人達が多いけれど、私たちは長靴を履いてきたので、自由に歩き回ることができるのだ。

父母ヶ浜
水面に映る影が微妙に揺らぐ


風は弱いけれど砂浜の中に残っている海面には微妙なさざ波が立っているようで、海面に映った姿がどうしても揺らいでしまう。
かみさんにあまり注文を出しても怒られるので、瞬間を狙って写すしかない。

それよりも波紋ができた砂浜の風景の方が面白い。
こんな風景は他で見たことがない。

父母ヶ浜
砂浜の波紋も不思議な風景だ


駐車場の方に戻ってくると、その付近に完全に波のない海面を見つけた。
完全に鏡のように回りの風景を写し込んでいる。

父母ヶ浜
鏡の様な海面


かみさんもようやくその凄さに気がついたようで、自分から「ジャンプするから写して」と言い始める。
そうしてようやくインスタ映えのする一枚を撮ることができたのである。

父母ヶ浜
周りの人間がちょっと邪魔か


日が沈む時間まで待てばもっと美しいシーンを撮れそうだったけれど、海の見えるキャンプ場でのんびりとビールを飲む誘惑のほうが大きく、夕日を待たずにキャンプ場へと戻る。

父母ヶ浜
もっと日が傾けば更に美しい景色に変わりそうだ


そうしてビールを飲みながら、静かな瀬戸内の海と夕日を浴びて進む船の姿を楽しむ。
遠くには昨日の夕方に五色台から眺めていた瀬戸大橋の姿も見えていた。

荘内半島オートキャンプ場浦島
サイト前の海の風景


暗くなると上空には星空が広がり、宇宙ステーションがそんな夜空を横切っていく。

荘内半島オートキャンプ場浦島
星空を横切るISS


暗い海には遠くの工場や灯台の明かりが映り込んでいる。
瀬戸内海で最高のキャンプの夜を満喫していた。


荘内半島オートキャンプ場浦島
夜の海の風景


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