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我が家のファミリー通信 No.87

GoToトラベル室蘭・函館の旅

GoToトラベルを利用した道南は室蘭・函館の旅。
室蘭は炭鉄港カード集めのため、近々行かなければならないと考えていた。
もう一つの函館は、私の母親が新聞の旅行欄を見ながら「トモコさんにはお世話になっているんだから、函館に連れて行ってあげなさい」と言い始めたものだから、室蘭まで行くついでに少し足を伸ばすことにしたのである。
函館の街は、6年前に丸一日かけて見て回っていたのであまり興味はなかったけれど、親の言うことを素直に聞くのも親孝行の一つなのだ。

室蘭へ向かう途中、以前から気になっていた白老町虎杖浜の「かに料理専門店 かに太郎」で昼食にする。
国道沿いのその店舗は、一寸見には廃屋にしか見えないけれど、食べログの点数も高く、かに飯が美味しいらしい。
ただ、コロナ禍のご時勢もあり、今でも本当に営業しているかどうかが心配だった。

かに料理専門店 かに太郎
国道側から見ると店内には雑然と物が積み上げられ、とても営業している店には見えない


現地までやってくると、店内は照明も点いていなくて薄暗く「やっぱりやっていないのか」とがっかりしたが、入り口の戸は開いていて人の姿も見える。
店に入っていくと、私たちの直ぐ前に入ったらしい3人連れの女性客がいて、初老の店主が「ち、ちょっと待ってくださいね」と慌てていた。
お客さんがこんなに入るのは珍しいのだろうか?

かに料理専門店 かに太郎
かに太郎の店内


雑然とした店内。
かみさんがトイレに入ったけれど、かなり酷い状況だったらしい。
でも、ここでトイレに入ること自体が間違っていると思う。

暫くして先客の方に食事が運ばれていったが、私達の方にはなかなか注文を取りにきてくれない。
メニューの種類は多くはなく、かみさんが500円のかにめし、私は1200円のかに定食を頼むつもりでいた。
「もしかしたら、勘違いして勝手にかにめしを作っているんじゃないかな」と心配していると、案の定、かにめしを二つ運んできたのである。
その時の店主の言葉を聞いて笑ってしまう。
「ごめんなさいね、これしかできないから」

かに料理専門店 かに太郎
500円のかにめし、カニ以外の物が多すぎかな


味はまあまあだったけど、かにの量がちょっと少ない気がする。
それでも500円なので文句はない。
どちらかと言うと怖いもの見たさで入った店なので、十分に期待には応えてくれたのである

そうして向かった室蘭は、6年前に夜景撮影などで3度も訪れていて、3年前にもイタンキ浜から海蝕洞まで歩き、大体の観光地は回っていた。
今回は炭鉄港カード集めの他に夜景撮影にも再びチャレンジするつもりだった。
6年前の時は風が強くて、満足できる写真が撮れなかったのである。
しかし、今回も風が強く、雲も低く垂れ込め、前回より条件は悪くなっていた。
しかも湿度は90%を超え、海から吹いてくる風に当たっているだけで身体がねっとりと濡れてくる気がする。

イタンキ浜
風の強いイタンキ浜から見る室蘭の海岸線


イタンキ浜に立ち寄ってから向かったのは潮見公園展望台。
駐車場から展望台までは、250m程歩いて登らなければならない。
ここの展望台は初めてだったけれど、眼下にイタンキ浜を見下ろせ、反対側にはモクモクと煙を上げる日本製鉄の工場風景を一望できる。
なかなかお勧めの展望台だ。

潮見公園展望台
潮見公園展望台から見る日本製鉄と白鳥大橋


潮見公園展望台
潮見公園展望台から見たイタンキ浜


駐車場を挟んだ反対側には、今回一番楽しみにしていたイタンキの丘も見えている。
車を停めておく場所がなさそうなので、駐車場からそのまま歩いていくことにした。

潮見公園展望台
潮見公園展望台から見たイタンキの丘、一番高い場所ではなく住宅街奥の小高い丘


住宅街の急な坂を上り、家の横から草原の中の踏み分け道を登っていく。
駐車場からイタンキの丘までの距離は400m程度だが、標高差が80mくらいはあるので、結構大変である。
小さな台地のような形状のイタンキの丘からは、潮見公園展望台よりも日本製鉄の工場が間近に見える。
今夜の工場夜景はここから撮影することにした。

イタンキの丘
イタンキの丘から見た日本製鉄


草原の中の踏み分け道はイタンキの丘から先にも続いていた。
その風景は礼文島のトレイルを思い出させてくれる。
この踏み分け道はイタンキ浜からずーっと続いていて、天気の良いときに一度歩いてみたいものである。

イタンキの丘
礼文島を思い出すイタンキの丘からの風景


イタンキの丘
イタンキの丘から下っていく



 

この後は、もう一箇所の夜景撮影ポイントを下見しながら、旧室蘭駅舎、北星株式会社(旧三菱合資会社)、室蘭市民族資料館の三箇所を回って炭鉄港カードをゲットする。

旧室蘭駅舎
旧室蘭駅舎の隣に展示されているD51


旧室蘭駅者の近くで「日本一の坂」と書かれた標柱を見つけた。
長さが日本一なのか?、傾斜が日本一なのか?と思いながら坂の途中まで登ってみたけれど、坂は直ぐに終わっているようだ。
一体何が日本一なのだろうかと頭を捻りながらそこを後にする。
後で聞いたところでは、坂の名前は近くにあった蕎麦屋の名前に由来していて、蕎麦屋の店主は殺人犯だったとかの話があるらしい。
坂の上り口にあった廃屋が、その蕎麦屋なのかと思ったが、蕎麦屋の建物はもうなくなっているとのことだ。

日本一の坂
日本一の坂、坂よりもツタに覆われた廃屋の方に興味を惹かれる


この日の宿はホテルルートイン東室蘭駅前。
GoToトラベルキャンペーンのおかげで1泊1名6750円のところを4290円で泊まることができる。
ビジホならもっと安く泊まれるところもあったけれど、天然温泉に入れて朝食付きでこの料金なら安いものである。
新型コロナの特別給付金10万円を還元する目的もあって企画した旅なので、何時ものようにケチケチしないことにしたのだ。

夕食はホテル近くの味処いずみに入る。
私はマグロ刺し定食、かみさんはさばのみそ煮定食を注文。
880円のさばのみそ煮定食が運ばれてきた時は、思わず「おおー」と驚きの声を上げてしまった。
コスパ最高の店である。

味処いずみ
美味しくてコスパも良いさば味噌煮定食


食事を終えてイタンキの丘へと向かう。
午後6時半を過ぎてようやく辺りが暗くなってくる。
工場夜景を撮影するのなら、暗くなるのが早い秋の方が良いのかもしれない。

室蘭工場夜景
まだ明るさの残る工場夜景


ここからは日本製鉄の工場が良く見えるのだけれど、ライトアップされている白鳥大橋が少し離れてしまうのが難点だ。
潮見公園展望台から見た方が、両者が重なり合って良い構図になりそうである。

室蘭工場夜景
白鳥大橋と工場がもっと重なって見えた方が良いのだけど


それでもまずまず満足できる写真を撮ることができて、次の祝津公園へと向かう。
ここの展望台からは白鳥大橋が良く見えるのだけれど、私は公園のテニスコートの裏から撮影することにした。
こちらの方が白鳥大橋の見える角度が良いのである。

白鳥大橋
祝津公園テニスコートから見た白鳥大橋


その白鳥大橋の先には、室蘭工場夜景の中でも最も美しいJX日鉱日石エネルギー室蘭製造所の明かりが見えるはずなのに、去年の7月にその明かりが消されてしまい、今は集合煙突がライトアップされているだけ。
ここから見える夜景もかなり貧相になってしまった。
街の灯が消えるとは、正にこういうことを言うのだろう。
白鳥大橋の主柱と集合煙突をライトアップしている明かりが上空の雲を照らし、こんな天気の時だけに見られる光景を見られたのが救いだった。

白鳥大橋
左に見える集合煙突の周りはもっと明るいはずなのだが



翌日は函館を目指す。
相変わらず雲に覆われ気温も低い室蘭だったが、南に向かうにしたがって雲も取れてきて、それに伴って気温も上昇してくる。
そして函館に着くころには、車の温度計も30度になっていた。

この日の昼食はラッキーピエロ昭和店に入る。
有名なラッキーピエロだけれど、入るのはこれが始めて。
若者の店のイメージがあるのか、かみさんは入るのを躊躇っていたけれど、チャイニーズチキンバーガーはとても美味しく、ラッキーピエロが札幌にあればマックには行かなくなりそうだ。

ラッキーピエロ
派手な外観のラッキーピエロ


今の函館は観光客も少なそうなのでゆっくりと街歩きをしようと思っていたけれど、この気温では街の中を歩く気にもならない。
それに函館の街は既に6年前に歩き尽くしているのだ。

そこで、今日は車で観光することにして、まずはまだ訪れたことのない立待岬へと向かう。
わざわざ訪れるような場所でもないと思うけれど、それなりの観光客で賑わっていた。
今でこの賑わいならば、もしもコロナの影響がなかったとしたら、ここは中華系観光客で大混雑しているのだろう。
お土産屋さんの売り上げはさっぱりだろうけれど、観光地としての人出ならばこれくらいが丁度良い様な気がする。

立待岬
立待岬の見ごたえのある風景だけれど、この程度ならばどこでも見られる


次に向かうのはトラピスチヌ修道院。
途中で街中の観光地の方にも行ってみる。
普段は観光客が沢山歩いていているような道も、人が殆どいないので普通に車で走ることができる。
途中で函館らしい坂道の写真を撮る。

常盤坂
常盤坂の風景


トラプスチヌ修道院へ向かう車内で、そこへ行ったことがあるかどうかでかみさんと話しをしていたけれど、結論が出ないまま現地に到着。
中に入ってからようやく、多分ここは初めてだろうと二人の意見は一致した。
何となく見たような気がしていたのはトラピスト修道院の方だったようだ。
どちらも函館観光においては代表的な観光地になるのだろうけれど、その程度の印象しかない観光地と言うのが実際のところである。

トラピスチヌ修道院
どうやら初めて訪れる場所らしいと気が付く


特に私はキリスト教があまり好きじゃないので、教会とか修道院には関心もないのである。
ただ、その建物自体はとてもフォトジェニックなので、写真を撮るのは楽しい。

トラピスチヌ修道院
建物は美しい修道院


函館観光はこの程度で切り上げて、市内でお土産を買ってから、この日の宿である湯の川温泉 笑 函館屋にチェックイン。
こちらの宿も、GoToトラベルキャンペーンのおかげで1泊2食付1人13750円のところを8300円で泊まれるのである。
おまけに1人2000円分の函館市内で使える飲食クーポンも貰える。

のんびりと温泉に入って、寿司コースの夕食を堪能してから、函館山の夜景を見に出かける。
車で出かけるものだから、ウェルカムドリンクで飲み放題のシャンパンにも手を出せず、風呂上りにビールも飲めず、夕食時はノンアルコールビールで我慢するしかなかったのだ。

さすがにロープウェイは混雑していた。
待ち時間こそないものの、ロープウェイの中は結構な密状態である。
山頂展望台も手すりに沿ってずらりと人が並んでいて入る隙間もない。
ようやくスペースが空いたのでそこから夜景を眺めていたら、隣で修学旅行らしき女子中学生が、マスクもしないで大声ではしゃいでいたので、堪らずにそこから逃げ出した。

函館夜景


夜景を写すのに三脚を忘れてきてしまったが、これだけ混んでいては三脚も立てられない。
カメラの感度を最大限まで上げて何とか撮影できたが、写した写真を拡大して見てみると、やっぱり手振れしていた。

昨日の室蘭と違って今日の函館は天気が良かったので、夜景も期待していた。
しかし、海の方から霧が入ってきていて、遠くの方が少し霞んでいた。
幻想的に見える部分もあったけれど、夜景はやっぱり空気の澄んでいる秋に見るほうが良いみたいだ。

函館夜景


私たちが登ったのは一番混雑する時間帯だったようで、帰りのロープウェイとすれ違う登りのロープウェイには数人のお客さんしか乗っていなかった。
ロープウェイの駐車場の直ぐ近くにライトアップされた教会も見えていたので、少し歩いていみる。
夜になっても気温は高く、身体が汗ばんでくる。
観光客の姿も無くひっそりと静まり返った教会でゆっくりと写真を撮る。
三脚があればもっと良い写真を撮れたのに残念である。

カトリック元町教会
ライトアップされたカトリック元町教会


ホテルに戻ってくるとロビーにワインや日本酒が置かれていたので、軽く飲ませてもらう。
ここのホテルでは、コーヒーやシャンパン、アイスクリームを自由に飲んだり食べたりすることができ、到着時にはとうきびも置かれていた。
夜にはこうしてアルコール類が出され、外に出なくてもここで十分に酔うことができそうだ。

湯の川温泉 笑 函館屋
ホテルに戻ってシャンパンをいただく


翌日は、せっかく函館まで来たのだから、午前中の早い時間ならばそんなに気温も上がらないだろうと思って、少し街歩きをしてみることにした。
しかし歩き始めて直ぐに、それは甘い考えだったことを思い知らされた。
気温は既に28度まで上がっていて、強烈な日差しに晒されていると頭がくらくらしてくる。
坂の上の船見公園まで登って、6年前と同じブランコの上で写真を撮り、その先の外人墓地までは車で行くことにして駐車場まで引き返した。

船見公園
船見公園で


そして最後に外人墓地の写真を撮って函館観光を締めくくった。
キャンプなしの観光旅行は本当に久しぶりの気がする。
特別給付金の10万円はまだ半分も使っていないはずなので、まだこれからも道内観光地に還元していくいくことになりそうだ。

外人墓地
函館観光の最後は外人墓地で締めくくり



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