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春香山(2019/03/10)

これが山スキー納めか

2月の中過ぎから、今年の冬はもう終わってしまったのかと思えるような天気が続き、パウダーを求めて山に出かけようとの気持ちもすっかりなくなっていた。
そこに、カヌークラブのI山さんから春香山に登りませんかとの話があり、さすがにこのまま山スキーシーズンを終えてしまうのも寂しすぎるので、久々に山に出かけることにする。

しかし、その誘いに乗ったのは、私たち夫婦の他にはT津さんだけ。
昨シーズンは、毎週のように山に出かけ、毎回人が集まり過ぎて困るくらいだったと言うのに、今シーズンのこの状況は何なのだろう。
かく言う私も、2月3日に羊蹄山に登ってから、一か月以上間隔が空いてしまっていた。

前日の札幌の最高気温は10度を超え、この日も6度くらいまで気温は上がるとの予報である。
今朝の気温もプラスだったけれど、さすがに登山口付近は氷点下まで下がっていたみたいで、前日に融けた雪はカチカチに凍っていた。
これならば、スキーアイゼンを持ってきた方が良かったかもしれない。

既に春山シーズンに入った雰囲気だけれど、3月はまだ雪質も安定しない。
今日は春香山ではなく上富良野の三段山に行くと言う話も出ていたけれど、低山ならばザラメ雪が期待できるけれど、標高の高い山は余程気温が上がらない限り、アイスバーンのガリガリになっていることが想像できて、私は参加を見送っていたのだ。
春香山なら大丈夫だろうと思って参加したのだが、やっぱりこんな状況である。


デコボコのトレースは固く凍り付いたまま


スキーにスノーシューにつぼ足のトレース、それにスノーモービルの走行跡も加わって、林道の雪面はデコボコ。
それがカチカチに凍っているものだから、ラッセルしながら歩く方がまだマシである。

林道の横を流れている沢は、水面が開いて完全に春の様相だ。
それどころか、横から染み出している沢水のために、林道の雪が溶けかかっている場所まであった。
今の陽気が後一週間も続けば、スキーを履いたままでは通れなくなるかもしれない。


この辺りは後一週間で雪も無くなりそうに見える


林道を暫く登っていくと、次第に日当たりも良くなってきて、凍っていたトレースも表面が少しだけ融けてきたようだ。
それでも日陰に入ると、まだカチカチである。
気温はもうプラスになっていると思われるが、雪が解けるのは気温よりも陽射しの影響が大きいのである。


強い日差しで雪も柔らかくなってきた

 

1時間40分で土場まで登ってきた。
そこから先は、林道を外れて森の中の急斜面を登っていく。

近くから子供たちの歓声が聞こえてきた。
ファミリー登山かと思ったら、沢山の子供たちが森の中をソリで滑り降りてきたのでビックリしてしまった。


猛スピードで滑り降りていく子供たち


その辺りの雪は、まだ固いままなので、ソリで滑るとかなりのスピードが出る。
立ち木に衝突しないかと、見ている方が冷や冷やしてしまう。
大人が二人くらい引率しているようだが、なかなかワイルドな子供たちである。


このまま倒されてしまいそうなアカエゾマツ

大きな穴を開けられたアカエゾマツの木があった。
これだけ大きな穴を開けるのは、大型のキツツキだと思われる。
食べ物を探した跡と言うよりは、この木を倒そうと思って意地になって開けた穴の様に見えてしまう。

急斜面を登り切って、森の中を暫く歩いて行くと、春香山の姿が目の前に現れた。
何時もならば斜面の木々も雪に覆われて、その真っ白な姿に感動するのだけれど、今日の姿ではそんな感動もない。

銀嶺荘の前を過ぎて、いよいよ最後の急斜面にとりつく。
I山さんは春香山を初めて登るので「どのルートで登れば良いのですか?」と聞いてきたけれど、ラッセルする必要もほとんど無く、自分の好きなコースで勝手に登っていけば、山頂に辿り着けるのである。


春香山の山頂が目の前に見えてきた


かみさんはそのI山さんの後ろにピタリと付いて、二人で先を登っていく。
私は、なるべく汗をかかない程度の斜度を保って、マイペースでゆっくりと登る。
T津さんも、その後ろからのんびりと登ってきた。


山頂へ続く斜面を登る


 

そして丁度3時間で山頂到着。
天気は良いけれど、少し霞みがかかっていて、暑寒別岳などの遠くの山の姿は全く見えない。


遠くの山々は霞みがかかって見えない


風もほとんど吹いていないので、このまま山頂で一休みするのかと思ったら、皆は直ぐに滑走準備を始めていた。
滑ることだけを目的に山に登っているような人達なのでしょうがない。


休む間もなく滑走準備


斜面全体に陽が当たっているのだけれど、場所によって溶けているところと表面がまだクラストしているところが有って、滑っていても気が抜けない。
日の当たる角度がちょっと違うだけで、雪の融け方は全然違うのである。

パウダーならば歓声を上げながら滑る斜面だけれど、今日の雪質では歓声を上げて滑っているのはT津さんくらいである。
さすがに、登り返してもう1本滑ろうなどと無茶を言う人も現れず、そのまま下山することとなる。


春香山を眺められる丘の上で一休み。
時間は丁度12時になっていた。
休みの日に軽く登るには丁度良い山である。

帰りの林道は、表面が程良く溶けていて滑りやすくなっていた。
1時間40分で登ってきた林道を20分少々で一気に滑り降りる。


林道を滑り降りる


シーズン4回目の山スキー。
4月には道外の旅行を計画しているし、もしかしたらこれが今シーズンの山スキー納めになるかも知れない。
グリーンシーズンが、もう目の前に迫ってきているようだ。



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