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三段山(2020/03/14)

高山の雪景色

上富良野の町までやって来ても、十勝岳連峰は雲に隠れたままだった。
山に向かって車を走らせても、その雲は全然取れそうにない。
それでも、雪に覆われた木々の風景に心が弾む。
昨日北海道を通過していった寒冷前線は、この辺りにも結構な雪を降らせてくれたようだ。


山へ向かう途中の雪景色


今日の集合時間は白銀荘の駐車場に9時半になっていたけれど、8時40分には現地に着いてしまう。
それでも、車を停める場所を探さなければならないくらいに、既に駐車場には沢山の車が停まっていた。
コロナ騒ぎによる外出自粛のお願いも、山好きの人達には全く関係ないみたいだ。


一気に青空が広がった


到着とほぼ同時に、それまで山を隠していた雲があっと言う間に晴れてくる。
真っ青な空の下に、噴煙を上げる真っ白な前十勝が姿を現した。

そんな風景を見ていると、じっとしていられなくなる。
ツアーリーダーのI山さん達がまだ到着していなかったけど、メンバーの大部分が揃っていたので先に登り始めることにした。
目指すのは三段山で、登るルートもほぼ決まっている。
年寄りメンバーが多いので、先に登っていても直ぐに追いつかれるだろうとの読みである。


正面には噴煙を上げる前十勝が見えている


昨日から新たに降り積もった雪は30センチくらいだろうか。
昨日までのトラックは殆ど埋もれて見えなくなっている。

樹氷に覆われ、枝先まで真っ白になっているダケカンバ。
アカエゾマツも樹氷と新雪のダブル攻撃で真っ白に変身している。
青空を背景に浮かび上がる、それらの真っ白な木々の姿の美しさには、何度見ても感動させられる。


雪を纏った木々が美しい


汗をかかない様に1段目の斜面をゆっくりと登っていく。
斜面を登りきったところで、一足先に登り始めていたY須賀さんと奥さんのMユキさんが一休みしていた。
休んでいるのかと思ったら、Y須賀はノートラックの斜面を見て我慢できなくなったらしく、シールを剥がして滑る準備をしていたのである。


1段目の斜面


年寄りは登るのが遅いからと言って先に登っていたのに、ここで一本滑るとは呆れるしかない。
隣で見ていた外人さんに、Mユキさんが彼は72歳だと説明すると、外人さん達も呆れていた。


一番元気があるのは72歳のY須賀さんかも

 

そんなY須賀さんと遅れているS藤さんをおいて、MユキさんとYひろさん、私の3人は先に登っていく。
途中のアカエゾマツの森も、真冬の様にモンスター化していた。


アカエゾマツの森を抜ける


遅れている人もいるので、私はのんびりと写真を撮りながら登っていく。
噴煙を上げる前十勝が直ぐ隣に見えている。


前十勝が隣に見えてくる



2段目を登る



富良野岳には雲がかかっている


2段目の斜面まで登ってきた。
ここまでは柔らかい雪が積もっていたけれど、2段目の上に出てくると、新たに降り積もった雪は風に飛ばされ、その下の硬い雪面が露出していた。
昨日の雪が降る前は雨が降るくらいに気温が上がっていたので、雪面と言うより氷に近く、スキーのエッジも殆ど役に立たない。
それでも飛ばされた雪が所々に吹き溜まっているので、そこを選んで登ればそんなに苦労することもない。


2段目を登りきるとこんな風景が目に飛び込んでくる


2段目を登った先に広がる前十勝や十勝岳の姿には何時も圧倒される。
今シーズンは標高の低い山ばかり登っていたので、森林限界を超えた白一色の冬山の風景がとても新鮮に感じる。


三段山山頂も見えてくる


私とMユキさんがそんな風景をカメラに収めている間に、Yヒロさんは一人黙々と登っていった。
私たちは後続が追い付いてくるのを暫く待つことにした。
待っている間に、この先の登りに備えてスキーアイゼンを取り付ける。


最高の風景だ


 


20分ほどして、ようやく後続メンバーが全員登ってきた。
真冬ならば、こんなところで20分を待っていると体が冷え切ってしまうけれど、今日は気温もマイナス一桁程度で、風もそれ程強くはないので、待っていられたのだ。

姿の見えないYヒロさんに電話すると、既に山頂目前らしい。
今日は天気が良いので久しぶりに山頂に立ちたい気もしたけれど、他のメンバーで山頂を目指そうと言う人は誰もいない。
それに、次第に雲が広がってきて、山頂もその雲に包まれかけていたのである。


三段目斜面を登る


今日は飛ばされた雪が溜まっていそうな東の谷を滑ることにした。
何時もは西の谷を滑ることが多かったけれど、そこに向かうには尾根を一つ越えなければならない。
東の谷ならば三段目の斜面を登ったところから入ることができるので苦労しなくて済む。


山頂に雲がかかってきたし、今日の登りはここまで


Yひろさんが滑り降りてきたけれど、私達に気が付かないまま中央の沢を下まで滑って行ってしまった。
Yひろさんと合流するのは諦めて、私たちは予定通り東の谷を滑り降りる。

東の谷を滑るのは今回が初めて。
かなりの急斜面に足がすくむ。
おまけに途中がノールになっていて、その先が見えないのだ。


東の谷を滑る


Y須賀さんが真っ先に滑っていく。
少し横にずれると、斜面の下まで見えるところがあって、ここならば安心して滑れそうだ。
ビデオ係のI山さんが滑るのを待っていられずに、斜面に飛び込む。
雪が良いと斜度のきつさも気にならず、気持ち良く滑ることができる。
他のメンバーも豪快に雪煙を上げながら滑ってくる。


めぐちゃんが滑ったこの林間も良さそうだ


口々に「最高だったね!」と感動を分かち合っている時、私達のいる沢の上部を一人のボーダーが横切っていった。
私達は沢のボトムに留まっていたわけではないけれど、不安定な雪の時にこれをやられると、あまり良い気持ちはしない。


自分たちがいる沢の上を横切られるのは良い気持ちじゃない


もう一本登り返して、今度はそのボーダーが横切った沢を滑ることにする。
大人数のパーティーが、先ほど私達が滑った方の沢を滑ろうとしていた。
狙いは皆同じである。

私達がこれから滑ろうとしている方はまだノートラック。
しかし、油断していると突然がりがりアイスバーンの方に入ってしまうので、雪の溜まっていそうな場所を狙って滑り降りる。


ナマコ尾根から東の谷を振り返る


そのまま東の谷の中を滑っていくと何処に出られるか分からないので、40年前にY須賀さんがそこを登ったことがあるとの心もとない記憶だけを頼りに、通称ナマコ尾根に上がって麓を目指す。

そして無事に前十勝に登る時のルートに合流して、白銀荘の駐車場まで戻って来られた。
振り返ると既にそこに山の姿は無く、雲が広がっているだけだった。


下界はもう春である


十勝岳連峰の麓に広がる畑は、融雪剤を撒いているので、ほとんど雪が消えかけている。
山の上には真冬の風景が広がっていても、下界は確実に春に向かっているのである。


YAMAPの活動日記 
 


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