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増毛で籠城キャンプ

暑寒野営場(7月5日〜6日)

週末は、悲惨な結果に終わった去年の歴舟川キャンプのリベンジに出かける計画だった。
しかし、道東方面はパッとしない天候が続いていて、週末の天気予報を見ても期待は持てそうにない。リベンジどころか返り討ちにされそうなので、前日になって急遽予定変更。
しばらく川下りばかりが続いていたので、そろそろ山登りもしておかないと遊びのバランスが良くない。
そんな、訳の分からない理由により、出かけることにしたのは暑寒別岳。雨竜沼湿原経由で南暑寒岳までは登ったことがあるけれど、その先の暑寒別岳は姿を眺めただけ。
同じコースで暑寒別岳を目指すと6時間の道のりになってしまうので、増毛側の暑寒コースから登ることにする。
気分的には山中泊の登山をしたかったけれど、適当なテン場が無さそうなので、麓の暑寒野営場にテントを張ってお茶を濁すしかない。

日本海日本海の風景を楽しみながらオロロンラインを北上する。
山に登るのは日曜日なので、土曜日はのんびりと増毛観光に時間を割くことにした。
増毛は、道北の旅の行き帰りに立ち寄る機会が多く、我が家にとっては馴染み深い街の一つである。

今回の一番の目的は「すが宋」と言う寿司屋で握りを食べることである。
テレビの番組でここの店主が紹介されたことがあり、一度はその握る寿司を食べてみたいと思っていたのだ。
我が家にとっては、去年の積丹でウニ丼を食して以来の贅沢である。

食べログでは11時からの営業になっていたのに、その時間前から店の前の駐車場は満車になっていた。
離れた場所に車を停めて11時前に店に入ったが、私達の前に既に待っている人が1組。それ程時間がかからないようなので、私達も席が開くのを待つことにする。
すが宋の海鮮丼待っている間に店員さんが注文を取りに来たので迷うことなく握りを注文。
するとその店員さんが申し訳なさそうに「握りはもう売り切れなんですよね〜。何せ一人でやっているものですから。申し訳ありません。」
開店前に入ったつもりが、予想外の展開である。
結局は、かみさんが海鮮丼、私が甘エビ・アワビ丼を食べたが、どちらもとても美味しかったので不満はない。

私達が食べている間にも次のお客さんの列ができていたので、これでは1人だけで寿司は握ってられないかもしれない。
ここでゆっくりと握りを味わいたいのならば平日に来るしかなさそうだ。

その後は、漬け物の田中青果でハスカップ大根やピクルスを買って、鈴木かまぼこ店でビールのつまみ用にかまぼこを買う。
増毛厳島神社観光地として人気の旧商家丸一本間家とか國稀酒造は以前に入っていたので、ちょっとマイナーな増毛厳島神社に行ってみる。
お参りしたついでに、境内に生っていたサクランボを一つ摘み食いした。

木造建築の校舎で有名な増毛少学校は数年前に閉校となり、周囲は立ち入り禁止のロープが張られていたので外観を眺めるだけ。
増毛の歴史を刻んだ建物なので、是非有効利用してもらいたいものである。
港町市場をのぞいてみると、タコと甘エビが中心だった。
ふるふるトマトで買ったソフトクリームを、海を眺めながら食べる。
他に見る場所もなかったので、町内の雑貨屋を探し忘れてきたしゃもじを買ってからキャンプ場へと向かった。

 
すが宋の店内   増毛の旅館富田屋
古民家を改造したすが宋の店内   旧増毛駅前の旅館富田屋

港町市場   増毛市街地
市場の生鮮物はタコと甘エビだけ   観光客で賑わう増毛の街

途中の果樹栽培地帯ではちょうどサクランボのシーズンで、どの農家の庭先にも直売所が作られている。
果物アレルギーのかみさんはサクランボも苦手なので、直売所を横目で眺めながらキャンプ場を目指す。

暑寒別岳の暑寒コース登山口には、無料で利用できる山小屋暑寒荘と暑寒野営場がある。
道路際の空き地に野営場の看板が立っていて、もしかしたら本来のテントサイトはその場所なのかもしれない。
しかしそこは、テントサイトと言うにはあまりにも貧相な空き地だった。以前に一度、登山口まで来たことがあったけれど暑寒荘の隣にもっと良い場所があった気がしたのでそこは素通り。

駐車場には登山者の車が沢山停まっていた。そこから階段を登ったところに暑寒荘の建物がある。
野営場の水場その前を通り過ぎ木橋を渡った先に、何となくサイトらしき場所がある。
中央に湧水が常に流れ出ている水場があり、その周りに少しだけテントを張れそうなスペースがあったが、登山口の直ぐ横なのでちょっと落ち着かない。
更にその奥に樹木に囲まれた平らな場所があったが、全体にジメジメしていてテントを張る気にはなれない。
それに、道路際のサイトも同じだったが、どちらの場所も草の刈り方がいい加減で、キャンプ場として機能しているとは思えない。

ここで困ってしまった。
テント泊は止めて、暑寒荘に泊ることも考える。
普段は鍵がかけられていると聞いていたが、今日は入口の扉には鍵はかけていませんと書かれていた。今時期は常に開けっ放しなのかもしれない。
山小屋暑寒荘暑寒荘の中は思っていた以上に立派だった。
1階には炊事用の施設も完備していて、大きなテーブルも数セット置かれている。
2階、3階は宿泊スペースで、4〜5名が寝れそうな個室に分かれている。

こんな施設が無料で利用できるのに、わざわざテントで寝るなんて普通では考えられない。
しかし、前日にも数名が泊っていたようで、今日は登山シーズンの週末である。
かなり混雑するのは確かである。

テントを張る場所が無ければ、山小屋泊も考えたが、幸いなことに小屋の向かい側にテント一張り分の空き地があった。
サイトとしてもまずまずの場所なので、やっぱりそこにテントを張ることに決める。
多分、野営場とは関係の無い場所だが、山のテン場だと思えば、何処にテントを張っても関係ないのである。


暑寒荘内部   暑寒荘内部
暑寒荘の中には薪が山積み   立派なテーブルも置かれている

今回は山キャンプの延長で考えていたけれど、虫が多いことを考えてテントは前室付きのソレアードを持ってきていた。
駐車場から荷物を運び上げるのは少し苦労するけれど、このテントの選択は大正解だった。
暑寒荘の前にテントを設営ただし設営の時は大変である。
先にフレームを組み立てて、その上からフライシートを被せるのだけれど、その作業はまるで巨大な虫取り網でそこら中の虫を一網打尽にするようなものである。
テントの設営が完了しても、前室の天井では生け捕りとなった大量のブヨやらヌカカが飛びまわっているのだ。

林業用の蚊取り線香をまとめて3本焚いたが、メッシュの窓を開けたままでは効き目も今一である。
しょうがないので3方のメッシュ窓をすべて閉じて、周辺を少し歩いてみることにした。
森の中にはバリアフリーの散策路が整備されているのだ。登山者しかやって来ないようなこんな山奥に、バリアフリーの施設を作る意味があるのかと疑問に感じながら、その散策路を一周する。
時々陽が射すものの、空はどんよりと曇ったままだ。
増毛の街の中こそ晴れていたものの、山の方にはずーっと雲がかかったまま。留萌地方の今日明日の天気予報は晴れ時々曇りになっていたのに、晴れそうな気配はほとんどない。


森の散策路   森の中の花
森の中に続くバリアフリー散策路   コウリンタンポポとツルアジサイの花

ツルアジサイ
森の中で花を咲かせるツルアジサイ

テントまで戻ってくると、中の虫は全部退治できていた。
人間まで息苦しくなるくらいに蚊取り線香の煙が充満していたので、慌てて窓を開ける。
虫もいなくなり、ようやく一息付いて缶ビールを開ける。
鈴の音を響かせながら登山者が下山してくる。
山の様子を聞いてみると、天気はやっぱりパッとしないようだ。それに虫も多いとのこと。

夕方になってくるとテントの回りに蚊も増えてきた。
メッシュの窓にへばり付いて中に入りたそうにしている。
こちらは籠城作戦。
敵はまさしくウンカの様に押し寄せてきて、城の守りに少しでも穴が開けば、そこから一気に侵入しようと機会を窺っているようだ。
籠城している側も、それを見ているとあまり良い気持はしない。
それに、ヌカカのような小さな虫は、メッシュの網目をくぐり抜けて中へと入ってくるのである。

我が家のテント下界の方の空は晴れているようにも見えるが、山の雲は取れる様子もない。
それどころか、雲が次第に低くなってくるようである。

ここのキャンプ場は携帯の圏外なので、最新の天気予報も確認できない。
スマホを持つようになってから圏外の場所で一晩過ごすのは屋久島以来で、何となく社会との繋がりが断たれてしまったようで心細く感じてしまう。
つい最近まで、携帯さえ持っていなかったのに、いつの間にか私も現代人の仲間入りをしていたようである。
そのスマホに頼りきっていたので、今回は携帯ラジオを忘れてきてしまった。
携帯ラジオさえあれば天気予報も確認できるし、山に入る時はスマホよりもラジオの方が役に立つことを、改めて思い知らされた。


山小屋とテント
暑寒荘と我が家のテント

山小屋の方は予想に反して泊る人はあまりいなくて、宿泊者は結局、ご夫婦1組と男性1人だけだったようである。
それでも私達にとっては、テント泊の方が周りに気を使う必要もなくて落ち着けるのである。
それよりも、沢を流れる水の音、森の奥から聞こえてくる鳥の鳴き声など、自然の音に囲まれた中で過ごす時間の方が好きなのである。

キャンプ場の水場湧水の流れる水場に歯を磨きに行く。
暗くて周りが良く見えないけれど、その羽音から周りに蚊が群がり集まってきていることが分かる。
じっとしていると、集中攻撃をくらいそうなので、小走りで駆けながら歯を磨かなければならない。
大慌てでテントまで逃げ帰り、明日の暑寒別岳登山に備えて8時半に就寝。

沢の水音を子守唄にしてぐっすりと眠り、3時過ぎには目を覚ました。
テントの中が薄明るくなるのを待って、シュラフやマットを片づける。
キャンプの朝にコーヒーは欠かさない我が家だけれど、今朝はそれも省略。
蚊と追いかけっこしながら歯を磨き、朝食を済ませて登山の準備。
空は相変わらずの曇り空。
テントの撤収は下山後にすることにして、午前4時50分暑寒別岳に向かって出発した。 (暑寒別岳登山の様子へ

暑寒キャンプのアルバム 



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