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瀬戸内の旅(大崎上島・尾道)

ゲストハウスがみがみ(4月13日~14日)

穏やかな朝を迎えた。
今朝は霞が濃く、遠くの島々がその霞の上に浮かんでいるようだ。
眼の前の海は、ここは湖じゃないのかと思えるくらいに凪いでいる。
今回の旅では、瀬戸内海で波というものを見たことがない。

大崎上島大串キャンプ場
穏やかな海が広がる


薪が残っているので朝から焚き火を始める。
せっかく買った薪を余して帰るわけにはいかない。
それに、ここのキャンプ場はゴミは持ち帰りなので、こんな時に焚き火があると助かるのだ。

大崎上島大串キャンプ場
穏やかな朝の時間を楽しむ


場内に生えているカイズカイブキがやたらに大きくて驚かされる。
カイズカイブキが何処まで大きく育つのかは分からないが、こんなに大きくなっているのは見たことがない。

大崎上島大串キャンプ場
巨大なカイズカイブキと背くらべ


午前8時半にキャンプ場を出発。
せっかく渡ってきた大島上島なので、島内最高峰(452.6m)の神峰山に登っていくことにした。

大崎上島大串キャンプ場
良いキャンプ場だった


登ると言っても標高400mまでは車で登っていけるので楽なものだ。
ただ、体力的には楽でも、車の運転はかなりスリリングである。
転落の恐怖と戦いながら、無事に駐車場に到着。

神峰山
できれば走りたくない道だ


そこから徒歩15分ほどで山頂に立つことができる。
途中には石鎚神社遥拝所があり、そこの展望台からは石鎚山も見えるらしい。
しかし、霞が濃いので石鎚山までは見通せなかった。

神峰山
展望台からの景色を楽しむ


それでも、大三島などしまなみ海道の島々を一望できる。
まさにこれが瀬戸内海の多島美といった感じである。

神峰山
霞がかかっているのが残念だ


そこから更に登って神峰山山頂だ。
薬師堂と鐘撞き堂があったので、鐘を撞かせてもらう。
山頂の展望台からは、昨日間近から見た大崎発電所の煙突も見えていた。

神峰山
山頂展望台からの眺め


そんな風景をたっぷりと楽しんで、神峰山から下山。
そのまま白水港まで走り、午前10時30分発のフェリーで竹原まで戻ってきた。



昼食は今日も、町並み保存地区のなかにあるそば屋「游山」に入った。
この店は食べログにも載っていて、高評価のそば屋だ。
何となく店主のこだわりを感じる店だったけれど、蕎麦の味は昨日入った「かんの」の方が美味しかったと思う。

そば屋 游山
店主のこだわりがありそうだけれど、蕎麦は普通に味わいたい


今日はこの後、尾道を観光し、明日は雨の予報なので向島の宿に泊まる予定である。
まずは千光寺公園の駐車場に車を停めて、そこを起点に回ることにした。

やたらに立派な展望台があって圧倒される。
この展望台、今年の3月29日にオープンしたばかりらしい。

千光寺公園展望台
できたばかりの展望台


早速、この展望台からの眺めを楽しむ。
細長い展望台なので、これならば混雑時でも眼下に見える尾道水道の風景を邪魔されないで見ることができそうだ。
最初に見た時は、この尾道水道を川と勘違いしてしまった。
尾道水道の幅は狭いところで200m。
大きな川の河口に近いところならば、もっと巾の広いところは幾らでもある。

千光寺公園展望台
展望台から眺める尾道水道


これが海なのだと分かると、反対側に見えているのが向島であることを理解できた。
展望台の末端まで行くと、尾道水道に架かっている2本の橋が見える。
その様子は、どう見ても川の河口に架かる橋である。

一般道の尾道大橋と、しまなみ海道の起点となる新尾道大橋である。
尾道大橋は1968年に有料道路として開通し、2013年には料金徴収期間が満了したことにより無料化されたという。
島の人の話では、無料化によって橋が渋滞するようになり、向島の住民は初めて渋滞を経験することとなったそうである。

尾道水道
場所によっては橋を渡るよりも渡船のほうが気軽に利用できそうだ


展望台から文学のこみちを歩いて、その下にある千光寺まで降りていく。
みち沿いに点在する自然石に尾道ゆかりの作家や詩人の詩歌が刻まれている。
私はその詩歌ではなく、巨大な自然石が積み重なるように積み上がっている風景の方に感動した。

千光寺公園
変わった形の木を発見


その巨岩の風景は千光寺の境内に入って更に迫力を増す。
太師堂の裏に出てくると、巨大な岩が洞窟のような空間を作っていた

千光寺
建物の直ぐ裏まで岩壁が迫る


本堂からの眺めも素晴らしい。
尾道の市街地を一望できて、周りの山の中腹にまで家がびっしりと張り付いている様子は、長崎の風景を思い出させる。

尾道
何となく長崎の風景に似ている気がした


本堂の上には巨岩が積み重なった山があり、石鎚山と呼ばれている。
その石鎚山では鎖修行が体験できるようになっていた。

千光寺
巨岩の上まで鎖場から登っていける


私たちは本家石鎚山でも鎖修行をパスしていたので、ここもそれに習ってパスすることにした。
肋骨骨折中の私に変わって、かみさんがモデルとなって写真だけ撮っておく。

千光寺
登るポーズだけ



そのまま街まで歩いて降りてみる。
細い階段の道を歩いていると、ここは本当に長崎じゃないかと思えてくる。

尾道
このあたりの風景は本当に長崎そっくりだ


観光ガイドブックで得た情報ではこの辺りに「猫の細道」と呼ばれる細い路地があるらしいが、何処がその道なのか良く分からない。
猫に会えるのを楽しみにしていたが、それらしい「銀猫堂」の看板がある店を見つけただけで終わってしまう。

銀猫堂
猫の細道では本物の猫には会えず


尾道では古寺めぐりをしながら、街の中をのんびりと歩いてみたかったが、今回はそんなに時間をかけて回る予定はしていなかった。
一箇所だけ、天寧寺に入ってみる。
ここの五百羅漢が見たかったのだ。
私は五百羅漢好きなので、色々なお寺で見てきたけれど、木で彫られた五百羅漢は初めてだった。

天寧寺五百羅漢
木彫りの五百羅漢


千光寺山ロープウェイにのって山頂まで戻り、今日の宿である向島のゲストハウスがみがみに向かった。
向島の東海岸、家もまばらな静かな環境の場所にその宿はあった。
午後4時前にがみがみに到着。
とても感じの良い女将さんが出迎えてくれた。
今日の宿泊客は私達だけ。
部屋の窓からは目の前に海が見える。

ゲストハウスがみがみ
宿の屋上からの眺め


それも良いけれど、屋上からの眺めがまた素晴らしかった。
これが西海岸だったら最高の夕日を見られたのに、それだけが残念である。
今回の旅では、宿もキャンプ場も東を向いているところが大部分だった。

ゲストハウスがみがみ
宿の裏側の風景


女将さんから買い物のできる場所を色々と教えてもらって、夕食の買い出しにでかける。
島の北側が繁華街になっていて、そこにスーパーなどが集まっていた。
考えてみると、ここは千光寺公園の展望台から眺めていた対岸の街だったのである。

ゲストハウスがみがみ
買い物帰りに宿の前の海岸を歩いてみた


旅も残すところ後わずか。
明日は本格的な雨になりそうなので、どうやって一日を過ごすか頭を悩ませた。


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